上司から「アクセシビリティ対応をしておいて」と指示されたけれど、「何をどこまで対応すればいいかイマイチわからない、業者に依頼して対応しようとするとお金がかかるな…」と思っていませんか。
そのような面は確かにあるかもしれませんが、アクセシビリティ対応は素晴らしいものです。アクセシビリティ対応に取り組むメリットをご紹介します。
目次
アクセシビリティ対応のメリット
ウェブにおけるアクセシビリティとはウェブページにある情報、機能の利用しやすさのことです。 (参考ページ:https://waic.jp/knowledge/accessibility/ )
基準を通過するためだけではないアクセシビリティ対応のメリットとしては、大きく2つあります。
どんな人でも情報が取得しやすくなる
まず初めにアクセシビリティ対応を取り入れることによって、どんな人も情報を取得しやすくなります。
ユーザーの中には健常者だけではなく視覚障がい者の方もいらっしゃいます。視覚障がい者の方はウェブページの内容を音声として再生する音声リーダーというソフトを使用されています。そのような方は画像のみで提供されている情報は取得できません。なぜなら音声リーダーは何も設定されていないただの画像を読み上げることができないからです。
例えばですが、会社への道筋をサイトに載せる際、地図の画像だけを掲載しても、音声リーダーは画像を読み上げられないため、視覚障がい者の方は会社への行き方がわかりません。
またユーザーの中には、指先を使う細かい動作ができない方もいらっしゃいます。そのような方はマウスを使うのが苦手で、専用のツールやキーボードなどを利用してウェブページを閲覧されます。このような方たちはマウスでの繊細な操作が必要なサイトを閲覧できません。
もちろん、障がいのある方だけでなく、全ての人にとって、アクセシビリティ対応を整えていくことで、検索で見つけやすくなったり、UIが使いやすくなるなど、メリットはたくさんあります。
ユーザーといっても様々な状況の人たちがいます。アクセシビリティを意識することによって、より多くの人にとってウェブサイトが使いやすくなります。
SDGsに貢献できる
他のメリットとしては、SDGsに貢献できるというものがあります。
具体的には、目標10「人や国の不平等をなくそう」の中にあるターゲット10.2の「2030年までに、年齢、性別、障害、人種、民族、出自、宗教、あるいは経済的地位その他の状況に関わりなく、すべての人々のエンパワーメント、および社会的、経済的、および政治的な包含を促進する。」に寄与できます。
なぜかというと、アクセシビリティ対応によって、ユーザーの情報取得の障壁が少なくなり、デジタルディバイド解消に貢献できるからです。これは、全ての人々の「すべての人々のエンパワーメント、および社会的、経済的、および政治的な包含を促進する。」に繋がる行動です。
このようにアクセシビリティ対応には、単純にサイトが使いやすくなる以上のメリットがあります。
簡単にできるアクセシビリティ対応の例
アクセシビリティというと、難しいイメージがあるかもしれませんが、取り組むのが簡単なものもあります。今回はその中から、2つ紹介します。
コントラストの明確化
文章を、色を使用して強調したり、装飾したりすることがよくあります。その時に、背景色と文字のコントラスト比が弱くなっていませんか?似た色や、明るさが近い文字はコントラスト比の問題で読みにくくなります。そのようなことを防ぐためにも、コントラストは強くしましょう。
例えばですがオレンジの背景に黄色の文字という組み合わせよりも、白の背景に黒色の文字で書いた方がコントラストは強くなります。実際のアクセシビリティ対応の現場では、数値で基準が設けられています。
これは、視覚障がいのある方だけでなく、多くの人にとって読みやすくする施策です。
フォントの見た目で伝えている情報を言葉で書く
フォントの見た目で情報を伝えることがあります。例えば、新商品をアピールするために商品名を太字で書くような場合です。
音声リーダーを使っているユーザーは読み上げられた商品名を理解できますが、商品名が太字で書かれていることはわかりません。
このようなことを防ぐために、フォントの見た目で伝えている情報を言葉で書く必要があります。今回の例でいうと、太字で書いた商品名の後に「(新商品)」のような文言を書けば大丈夫です。
先駆でのアクセシビリティとの向き合い方
通常、アクセシビリティ対応では高額な費用が掛かりがちです。アクセシビリティに対応しているか確かめる検査だけで数十万円ほど掛かることがあります。
先駆では、予算が限られている場合に、完全なアクセシビリティ対応ではなく、ユーザーにとって重要度が高い項目に絞る代わりに比較的安価な、準アクセシビリティ対応を行った実績もございます。このようなサイト制作にご興味がありましたら、お気軽にお問合せください。