ホームページ(ウェブサイト)を作る手段はたくさんあります。それこそ無料のツールも数多くあります。それでも、機能の開発以外にも、知識や経験が無ければ充分な効果を発揮できない場合があります。この記事では、専門家にどういうときに依頼するべきかを紹介します。
目次
自力でできることか、プロに依頼することか
無料や安価にホームページを制作・公開できるツールが増えてきました。この記事をお読みになっていらっしゃるかたも、自力で対応するべきか、業者に依頼するべきか迷っていらっしゃるかもしれません。
そのときに、主に費用面をネックにして内製を検討されることもあると思いますが、自力で対応するほうが全体的に安くつくか、というと、そうでもない場合があります。また、構築するタイミングで検討しなければならないことも多くあります。
以下に一部紹介します。
- どのような環境が適切?
- 脆弱性の対応は何をどこまで?
- 著作権や特定商取引法、個人情報保護法など含めて法律への対応は?
- 公開した後、バージョンアップや不具合の対応などはどうする?
- ページの更新や新規追加にじゅうぶんな時間をとることができる?
- サーチコンソールなどのサービスへの対応は適切?
- アクセシビリティにどこまで対応するべき?
- SEO対策はどこまで対応するべき?
- 文章の書き方のコツは?自分ですべて用意できる?
- 画像は問題ない?
- 多言語サイトをつくるときの注意事項は?
- SNSへの対応は?
- 攻撃を受けたときの対応はどうすれば?
- 盛り込みたい機能や内容をどのように実装するか?
- ページに効果がなかったときにどこから改善に着手するか判断できるか?
- 利用しているサービスが終了したらどうする?
- 広告はこのタイミングでどのくらい利用するべき?
ここに挙げた内容はあくまでも一部です。一部ですが、ここに挙げた内容だけでも、回答に迷ってしまうことも多くあると思います。方針をつくることができたとしても、それらすべてを自力で達成するところにもハードルがあるものです。
技術情報は企業・個人を問わず様々なところが公開していますし、経験や調査を重ねれば対応できる範囲は増えていきます。確かに増えていきますが、有益に見える情報を手に入れても、それが最新のものであるか、いつまで有効か、自分達の状況に適切な内容か、どこまで参考にするべきかなど、判断するべきことは山のようにあります。そこに費やす時間や労力は、本来、もっと別のところに使用するべきものです。
専門家に依頼するのは、その専門性に価値があるからです。専門性は、獲得するまでにも、最新の知識や技術の維持にも、経験の蓄積にも、片手間に行うこととは比較できない時間や労力がかかるものです。
専門家に依頼するまでもないことなのかどうか、専門家に依頼するとして何を期待するのか、ぜひ一度検討してみてください。
達成したいことは?
ホームページ(ウェブサイト)には、それをつくるにあたっての目的があります。
- 問い合わせがほしい
- ウェブサイトで商品を販売したい
- とにかく記事を大量に読んでほしい
- 実際に店舗に足を運んでほしい
- 動画を見てほしい
- イベントに参加してほしい
- サポート情報を提供したい
- 色々なデータをまとめて提供したい
など、性質によってさまざまです。
これらの目的を達成するために必要な要素は数多くあります。これらはデザインだけで対応できる内容ではありません。
たとえば、
- フォームが使いやすいか
- 商品自体がそもそも魅力的か
- フォームに移動するボタンがわかりやすく設置されているか
- 次の記事にスムーズに移動できるか
- 文章がわかりやすいか
- 直感的に操作できるようになっているか
など、様々ありますが、閲覧者にとってほしい行動をとっていただくためにどのような要素が必要で、あらかじめ何を準備しておけばよいかについて、サイトごとの目的や想定される閲覧者像、実際に他のウェブサイトで実施されている施策、あるいは、他では実施されていない独自性がある施策を考え抜く必要があります。
また、それらが与えられた予算や工数のなかで実現可能か、実現した後どのような効果が期待できるかもあわせて考える必要があります。
それは、公開後の改善についても言えることです。
たとえば、ウェブサイトからのお問い合わせを1.2倍にしたいという場合を考えます。有料のウェブ広告の利用だけで閲覧者を単純に1.2倍にするだけでは、同じ比率で問い合わせが伸びるとはいえません。
あくまでも例ですが、トップページに詳細ページへのボタンをわかりやすく設置することで詳細ページの閲覧者を1.1倍にすることを期待し、フォームの改善で送信率が1.1倍になることを期待して、それで1.2倍になる見込みがあると示すことができれば、工数をかけて改善してみる見込みが出てきます。A/Bテストなど活用してもよいでしょう。
うまくいかなくても、しっかりとクリック数などの数字を計測する仕組みを入れておけば、どこがうまくいかなかったかを判断できるので次に活かせます。
構築、公開、運用、リニューアル
初期構築して公開さえできればあとは放置してよい、という場合はあまりなく、ほとんどの場合は、その後に更新や運用があり、数年後には老朽化したサーバーを移設したり、リニューアルしたりするなど、継続的に手をかけていく必要があります。
更新を継続して行うには、体制や能力を踏まえた管理画面のカスタマイズが重要になってきます。もちろん、わかりやすいマニュアルも欠かせません。
運用しているうちに、WordPressなどご利用中のCMSをアップデートする必要も出てくるでしょう。そのときに、あまり知識がないまま実施してしまうと、使っているプラグインが新しいバージョンに対応せず重要な機能が止まってしまったり、テーマをアップデートしたらうっかり初期化されてしまったりといった、かなり致命的な問題を複数同時に発生させてしまうことがあります。
リニューアルのタイミングになると、技術的な情報や設計の情報が必要になることがあります。何か特殊な機能などを入れていたとしても、仕様書などしっかりとドキュメントが残っていれば、たとえ別の業者が対応したとしてもスムーズに次に進むことができます。仕様書などが全く残っていない状態で、コードを読み解きながら対応することになると、ドキュメントが残っている場合と比べて、調査に十倍以上の時間や費用がかかることもまれではありません。
初期費用はかかるにしても、構築時にしっかりと手間をかけ、専門知識のある人がドキュメントを残しておくことの重要性がいかに高いかを認識し、オプションとしてでもドキュメントの提供を提案に含めてくれる業者は、単にトータルで安い金額を提示するだけのところよりも信頼できると言ってよいでしょう。
まとめ
料理にたとえると、小学校の家庭科程度の知識があれば、簡単に調理するための素材も豊富に販売されていて、レシピ共有サイトが発展していることもあり、誰でもそれなりに家族の口に合うものは作れるようになりやすくなってきました。だからといって、すべての人がいきなり一流のレストランに就職してフレンチのフルコースを毎日のように提供できるようになれるわけがありません。かならず学校や職場で年単位での修行期間をもち、資格などを取得してからになります。
それと同じで、誰でも入口に立ちやすくなったホームページ(ウェブサイト)制作も、無料や安価なツールが普及してきましたが、それなりの見た目でその場限りのものをただ用意するだけではなく、納得いただける機能や品質のものを作り、継続的に利用していただくためには、専門性が重要になります。
先駆では高性能ウェブサイト構築サービスを提供しています。持てる知識や経験、専門性を全面的に活用してお客様の目標達成、継続的な発展を強力にサポートいたします。