先駆では運用テストを「サイト管理者・利用者の双方が行う操作を問題なく実行できるか確かめるテスト」として捉えています。運用テストとして行うことは様々ありますが、今回はその中でも代表的なものを紹介します。
目次
運用テストとは
ウェブサイトはその目的にもよりますが、更新が必要になったり、サイトに訪問した人が問い合わせフォームなどの機能を利用したりと、公開後に、管理者や利用者による操作を受ける場合が多くあります。 運用フェーズに移行したあとに正しく機能をまっとうすることができなければ、あらゆるトラブルのもとになります。 正しく機能することを保証するため、先駆では公開前に運用テストを行っております。
サイト管理者関連のテスト
まずは、サイト管理者が記事の追加・更新を意図した通りに行うことができる、ということを保証する必要があります。
そのため、記事投稿や更新などサイト担当者関連のテストは必ず行っています。
主に記事投稿やウェブサイトを管理するユーザーの追加など、実際の運用で発生する操作を事前に実行しています。当たり前の事をテストしているなと思われるかもしれませんが、このテストなしには、案外、一般的なCMS、プラグイン、テーマを使用しても、正常な操作ができなかったりする場合があります。WordPressを利用しているサイトの場合ですと、複数導入したプラグイン同士が干渉した結果、更新などの操作が正常に完了できなくなったりする場合があります。他のケースとしては、ユーザー権限の設定が適切でないため、想定される操作ができないという場合もあります。
なお、記事関連の操作だけでなく、ユーザーの編集、削除も検証しています。公開前にこれらの内容をテストして、適宜修正や調整を行い、お客様にお渡しする段階では問題なく運用できる状態にしています。
サイト訪問者関連のテスト
次に、サイト訪問者が、ウェブサイトの機能を正常に使用できるかどうかのテストです。
どんなに見栄えが良く、最新の情報が掲載されていても、正しく機能しなければ目的を達成することはできません。
問合せフォームや、自動で正解か判定するクイズ、チャート式の診断や、表の昇順・降順のソート、動画や音声の閲覧といったような、サイト訪問者がウェブサイト上で行うさまざまな操作に関する機能。これらに関するテストをする際は、ユーザーが使うであろう端末を想定し、極力、実機にて実施しています。たとえば、パソコンでの操作には問題がなくても、スマホでは問題があったときには、実機のテストでなければ見つかりませんでした。
問い合わせフォームをテストする場合は、単純に「入力内容が送信先に届くか」ということだけではなく、「入力内容自体が正しく届けられているのか」「攻撃的な使われ方をしたときに攻撃を回避できるか」といったことなども確認します。
また、サイト独自の機能をテストするときには、予定外の操作をした時のテストもします。予定外の操作ができることによって、サイトが危険な状態になることがあるからです。
あるサイトに画像をアップロードする機能がありました。その機能を使用して画像以外のファイルをアップロードできるか確かめたところ、どのような種類のファイルでもアップロードできる状態になっていました。公開前に発見できたため事なきを得たのですが、この状態でサイトを公開してしまった場合は、悪意のある第三者によって攻撃されていたかもしれません。
まとめ
テストは設計も実行も地道で根気が必要な作業になります。しかし、このテストをしないとサイトの品質を保証することはできません。
また、テストの内容はご予算やスケジュールに合わせて設計いたします。詳細なテストを実施するための予算確保が難しい場合、テストの内容を削減することはありますが、どこを優先的に確認し保証する対象とするかについてはしっかり検討いたします。
作ることのみに注力しているウェブ制作の企業はあまたあると思いますが、じゅうぶんなテストをもとに、管理者にも利用者にも安心して安全に使っていただけるウェブサイトを目指している企業は、残念ながらすべてではありません。
高品質なサイトを求めていらっしゃる方は、是非とも弊社にご連絡ください。