2023年11月3日に一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会の第11回公開シンポジウムが開催され、弊社がウェブサイト構築・データ分析で関わった、正則学園高等学校のリブランディングプロジェクトが2023年ブランディング大賞を受賞しました
目次
ブランディング事例コンテストとは
ブランディング事例コンテストは、一般財団法人ブランド・マネージャー認定協会のビジョンである、「ブランドとビジネスに深い洞察力と実行力を持つ人材の育成」や「ビジネスコミュニティの構築」に向けた取り組みとして実施されています。 審査員による事前評価で最終選考まで残った事例のなかから、公開シンポジウム当日の審査員と参加者全員による投票でその年の大賞と準大賞が決定します。
本年で11回目となる公開シンポジウムは、経済産業省関東経済産業局、特許庁、中小企業庁の後援を受け、2023年11月3日に開催され、そのなかで受賞者が決定しました。
審査員は、中央大学名誉教授の田中洋氏や目白大学教授の長崎秀俊氏、東洋学園大学教授八塩圭子氏、佐賀大学教授山口夕妃子氏をはじめ、ブランディング・マーケティング界において著名な14名の錚々たる方々が名を連ねていました。
今回の正則学園高等学校の事例は、事前審査でも当日の投票でも最高得点を獲得したとのことです。
また、今回の準大賞は、株式会社リクルートの「Air ビジネスツールズ」の10年間の成果をまとめた事例で、それを抑えての大賞受賞となりました。
正則学園高等学校のリブランディングの経緯
私たちが関わらせていただいたリブランディングのプロジェクトは、PichPlan 佐藤大輔氏、株式会社OICHOCの八幡清信氏、株式会社HARIYAの針谷誠児氏らを中心とした、複数社のプロジェクトでした。
学び舎としての魅力
正則学園高等学校は創立120年以上の伝統ある男子校ですが、高校の生徒数は、2021年当時、過去30年間減少と定員割れを続けており、日本全体で見ても、40年前は400校以上あった男子高校は当時98校に減少していました。
厳しい、こわいなどの男子校のイメージや、体育会系色が強い心理的ハードルなどの不安を払拭するため、学び舎としての魅力の再定義が強く求められているなかでのリブランディングとなりました。
男らしさではなく、多様に自分の輝きを見つけられるように
ここならばと安堵できる学校である、というブランド体験を実現するために、「男子校」=「男らしく育てる場所」という思い込みを外す必要がありました。
学校イメージを従来の体育会系から文科系にフォーカス、教育方針を規律や学力から多様性を尊重する形として、「男らしく」ではなく「自分らしく」。多様性の象徴として花を生ける男子をメインとした広告戦略が展開されました。
キャッチコピーは、「いつか花咲く君たちへ 咲く場所はここにある」です。
花いけ男子部のみでなく、オタ芸やeスポーツなど多様な文化部にフォーカスしたキービジュアルがウェブサイト・学校案内などの多くの媒体で展開されています。
先駆による貢献のポイント
データをもとにした改善案の立案
リブランディング後、ウェブサイトでも本格的なデータ取得・分析を開始し、ウェブサイトリニューアル後に、導線の改善などさまざま提案しました。
ウェブサイトリニューアルも含めた、リブランディングの成果として、リニューアル前のウェブサイトの年間ページビュー数が2022年では約2倍、学校説明会申込のページビュー数は15倍以上、個別相談会の参加者も2倍以上になり、入学者数は約30年ぶりに定員を超えるなど多くの成果がありました。
また、何より生徒の保護者の皆様より、正則学園高等学校で自分らしく生き生きと過ごしている姿への驚きや感謝の声が多く寄せられているとのことです。
このプロジェクトの一端を担えたことを誇りに思っています。
まとめ
ブランドマネージャー1級および認定トレーナーの資格を有する株式会社OICHOCの八幡氏とはブランディングの要素が強いプロジェクトで数多くご一緒させていただいております。
データの分析やウェブサイト・ウェブシステムの構築においてブランディングで定義した内容がさらに多くのかたに届き、活用され、さらなる成果を生み出せるよう、今後とも協力を深めていければと思います。