ユニバーサルアナリティクスの提供終了からかなり時間が経ちました。Googleアナリティクスを導入する場合、GA4が当たり前になってきました。数値を分析した結果をもとにウェブサイトを改善したい、というときに、あらかじめどのような分析をしたいのか計画を立てて、データを取得できる設定をしておく必要があります。この記事では、あらかじめ設定しておきたい項目についてまとめます。
目次
あらかじめ改善のために必要な分析を計画する
GA4を普通に設定するだけでも取得できる数値はありますが、そこからわかる情報はごく基本的なものだけです。
公開後、サイトを改善するためにデータを活用したいのであれば、あらかじめどのような分析をしたいのかを設計して、内容によっては、必要になる追加の設定についてサイト構築時点で対応をしておく必要があります。
さて、サイト改善のためにはどのような分析を想定しておくと良いでしょうか。
最大の目標
ウェブサイトには、目的があるものです。
物を販売するウェブサイトであれば販売そのものですが、そうでなくても、問い合わせがほしい、逆に問い合わせをしなくて済むよう適切な記事に誘導したい、記事をなるべく沢山読んでほしい、オフラインのイベントに参加してほしい、ファンになってほしいなどさまざまありますが、これらについて、どうウェブサイト上の数値に変換するか検討しましょう。
フォーム送信数、特定のページのスクロール量、詳細記事のPV数など、どれだけ目標を達成できているかの指標を定めておきましょう。
ただし、これはあくまで最終目標です。この数字だけでは、成果はわかりますが、改善にはつながりません。
では、改善のために取得しておいたほうがよいデータとはどのようなものでしょうか。
改善のために着目しておくもの
さて、最大の目標が測定できるようになったとして、ウェブサイトは公開後も運用や改善を行っていくものです。
例①最大の目標の前の小さな目標
特に費用感が大きい商品や、ほかと比較したいものであると、いきなり購入やお問い合わせとはいきません。よく設置するのは、資料のダウンロードなどですが、そのほか、無料診断や動画の視聴などでもよいでしょう。
資料ダウンロードを設置する場合、その資料からサービスページ、またはお問い合わせに戻ることができる必要があるので、企業・団体名だけでなく、リンクやQRコード、電話番号やお得な情報なども掲載しておきましょう。
例②メニューやバナーなどのパーツが使用されているか
ページごとの閲覧数などは報告をしたり、受けたりされるかもしれません。でも、それを増やすための施策がうまく行っているかを、閲覧数だけで測るのは少しおおざっぱです。
たとえば、トップページからのメニューやバナーを改善しても、トップページ自体の閲覧数がキャンペーンページの回遊閲覧数とそこまで変わらなければ、その改善にはあまり効果が期待できません。効果が期待できるかどうかは、パーツの利用頻度などをあらかじめ測っておかなければ判定ができません。
改善をしたタイミングではなく、改善の候補となりそうなものについて、あらかじめ数値を取っておくことが重要です。使用頻度が十分にあって改善の対象に直接ならなくてもよいのです。もっと優先度が高いものがあるということがわかるというだけでも、改善の検討の無駄を省くことができます。
例③テキストリンクと画像リンクの比較
ページのコンテンツを作っていると、テキストよりも画像のほうがクリックされやすい、と、つい思いがちですが、画像がリンクとして気づかれないことがあります。ただの装飾と思われてしまうと、むしろ、青色で下線が引かれた昔ながらのテキストリンクのほうがクリックされる場合があります。
これらのクリック率の比較は、ヒートマップでも調べることもできますが、Googleアナリティクスのみでも調べることができます。もし、バナーのほうが一切使用されず、テキストリンクだけが使用されていたら、画像を見直すことで改善が期待できます。
なお、改善の場合にも、単純にきれいな画像を使って見た目を整えれば良くなるわけではありません。
例④動画が最後まで再生されているか
動画を埋め込むことも多いですが、ページ上で再生されているか、また、最後まで閲覧されているか、しっかり測定しましょう。
何かの使い方を動画にまとめることが流行ったこともありますが、動画のどこにほしい情報があるかは、情報を必要としている人にはわからないので、結局PDFやページ上での説明のほうが重宝されるケースも少なくありません。
まとめ
ウェブサイトから取得できる数値はさまざまありますが、あらかじめ設定をしておかなければ取得はできません。また、効果的な改善を行おうとするならば、その対象になりそうなものについて、たとえ直接の改善の対象に最終的にならなかったとしても、あらかじめ設定をしておくことが重要です。
最終的な結果の報告だけではデータがもったいないです。しっかり活用して、報告だけでなく、改善に役立てていきましょう。